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ボーイング、P-8能力向上で「インクリメント3」着手へ
なぜP-8は世界の海軍に必要とされるのか?
ボーイング防衛・宇宙・安全保障部門P-8担当シニア・マネージャー兼グローバル・セールス&マーケティングのスティーブ・トリップ氏が取材に応じ、開発した哨戒機P-8Aがその能力向上に向けて、「インクリメント3へと能力を引き上げるべく、取り組みを進めている」ことを明らかにした。P-8は既に「インクリメント1」および「インクリメント2」を経て、さらにその先の「インクリメント3」へと、その能力向上の取り組みが早くも加速しているかたちだ。この「インクリメント3」については、「様々な能力向上に関するメニューがあって、米海軍がどうするのかは現段階では知り得ていない」としており、今後具体的な能力向上のメニューが決定していく見通しだ。
ちなみにトリップ氏は約30年間に亘って米海軍でP-3に搭乗した経験を有する。そのトリップ氏はP-3搭乗経験を踏まえ、P-8について、「最も良い点として認識していることは、その速度と航続距離」とコメント。ジェットによる高速性能と長い航続距離を有することで、「素早く現場に赴き、長時間にわたってミッションを展開することができることは、P-3Cとは大きくことなる」ことに言及。さらに、「旅客機の737型機をベースとしていることから、搭乗する要員も快適な環境で過ごすことができる」と話した。
様々なミッションに高い対応力も
旅客機ベースで世界中で高い展開能力も
競争激しい世界の哨戒機市場
米海軍ノウハウ詰まった機体、「競合は追随不可能」
容易に737MAXベースにできない理由とは?
※写真=P-8の艤装ライン。計3ポジションある艤装ラインは1つのポジションあたりの作業に14日間を要する(提供:ボーイング)
※写真=米海軍はP-8の能力向上に向けて「インクリメント3」の内容検討を行っている(提供:ボーイング)