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2020.04.16

ウイングトラベル

3月の訪日・出国9割減とコロナが観光を直撃  

ロシア、ベトナム5割減も4月は全市場が急落

 日本政府観光局(JNTO)によると、3月の訪日外客数は93.0%減の19万3700人、出国日本人数は85.9%減の27万2700人と過去最大の下げ幅を記録し、訪日・海外旅行ともに、新型コロナウイルス感染症の拡大による出入国制限が影響して、衝撃的な数字が並んだ。
 2020年第1四半期(1-3月)の訪日外客数は51.1%減の393万9800人、出国日本人数は39.6%減の297万300人となった。4月は訪日・出国ともに100%減に近い数字が見込まれ、観光立国政策は新型コロナウイルス感染症に終息の道が開けるまで、辛抱の時期が続く。
 市場別の訪日外客数を見ると、3月は各国の渡航制限、日本の渡航制限措置と連動して、減少傾向にばらつきが出ている。新型コロナウイルスは中国を中心にアジアの動きが早かったことから、中国、韓国、台湾、香港の東アジアのマイナス幅が大きい。東南アジアはベトナムが5割減を筆頭に、フィリピン、7割減、インドネシア8割減と入国制限の時期的な関係で、9割減までは達しなかった。
 ベトナムは査証発給制限が3月13日、検疫強化、査証の無効化等が3月28日からだったことが5割減にとどまった要因と見られる。フィリピンも都市封鎖、出国禁止が3月15日、 検疫強化、査証無効化の制限が3月28日だった。

 

※3月の訪日外客数(出典:JNTO)