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世界の航空座席供給量、年末まで削減傾向継続か
座席供給量は昨年の46%、第2波警戒で回復も停滞
新型コロナウイルス感染拡大の第二波によって、世界の航空会社における各週毎の座席供給量は、8月以降、6週間連続で減少傾向にある---。フライトステータスなどのサービスを提供するOAGのジョン・グラント氏は、「依然として、世界の座席供給量は昨年の46%に留まっている」とし、「1月以降、定期便の座席数は前年に比べて12億5000席分が削減され、定期便を運航する航空会社は60社減少している」ことを明かした。その上で、「回復しているとしても、停滞している」とし、「恐らく10月末まで、いや年末まで座席供給量の減少傾向が続くだろう」との見解を示した。
グラント氏は北東アジア地域の座席供給量が先週比ベースで1.5%増加したことのほか、北米地域では通常の約半分にまで回復してきているなど、一部地域で追い風が吹いてきたとの認識を示す一方、「新型コロナウイルスのパンデミックが発生して35週が経過したものの、以前として5地域の座席供給量が昨年の30%未満に過ぎない」として、多くの地域で座席供給量の回復が遅れていると分析した。
「私は9月の初め、次の6週間が2021年以降の航空と旅行の回復を形作るだろうと指摘し、そのために迅速な行動が必要であり、規制当局による強力かつ強力なコミットメントが必要で、それにより消費者の信頼を回復させていくことができると信じていた」としつつ、「既に重要な6週間の3分の1が経過したにもかかわらず、業界の前進する道が見つかると信じるためことができるようになるためには、ほとんど何も起こっていないように感じられる」とコメント。依然として続く各国政府による厳しい検疫や渡航制限が、業界の回復に向けた大きな足枷になっていることに言及した。・・・
国内線のみでは回復せず
全座席の76%が国内線に
※写真=新型コロナウイルスとの闘いは既に35週目に。それでも5つの地域で座席供給量が30%未満に留まるなど影響が大きい。OAGは年末まで座席供給減の流れが続くと予想する(提供:OAG)
※グラフ=全供給座席における国際線・国内線シェアの推移。多くの国際線がストップしているなか国内線ばかり目立つ。国際線に比べて国内線はイールドが小さくエアラインの回復にはつながりにくい(提供:OAG)