★旅行会社の廃業、6月の官報公示は47社

　昨年4月から累計824社、ワクチンに期待感も

　三度目の緊急事態宣言はようやく今日から東京等でまん延防止等重点措置に緩和されたが、旅行需要はほぼ消失したままで、旅行業者の事業廃止も引き続き高水準で推移している。6月に官報公示された旅行業者の廃業は合計47社となり、新型コロナウイルスによる影響が深刻化した2020年4月から2021年6月までの15カ月の累計では824社に達した。廃業に加えて、旅行業の変更登録も増えており、営業保証金や弁済業務保証金の負担が少ない第3種旅行業に変更するケースが目立つ。
　政府は4月30日までを期限としていた雇用調整助成金の特例措置について、緊急事態宣言等の発出を踏まえて段階的に延長しており、現時点では8月31日まで「業況特例」などが延長されている。リーマンショック時を上回る打撃を受けている状況下で、雇用調整助成金の特例措置延長はコロナ危機を乗り越えるための命綱となっており、9月以降の対応についても注目が集まっている。