ウイングトラベル
大分県別府市、来年4月から入湯税値上げ
宿泊・飲食料金6001円以上で250円〜500円
大分県別府市は、2019年4月1日から入湯税を値上げする方針を決めた。宿泊または飲食料金が6000円以下の入湯税は据え置くが、6001円以上5万円以下は現行の150円から250円に、5万1円以上では現行の150円から500円に、それぞれ引き上げる。入湯税の引き上げは約40年ぶり。
別府市税条例改正(入湯税引上げ)は、去る3月の市議会で可決したが、施行日については2019年3月31日までの間に施行(施行日:未定)としていた。施行日を2019年4月1日とする条例改正案を来る6月の市議会に提出し、正式決定する予定だ。
税率については、別府のみらい検討会議からの「入湯税引上げに関する提言」で、「低料金の宿泊料金帯で一定の累進性を保ち、一定の料金以上が一律の税率」を尊重し、宿泊料金等が6000円以下は累進性のある現行の税率のまま、6001円以上を250円の同率税率とした。
また、高額な宿泊料金については、負担能力に見合った税負担を求めるべきとして、5万1円以上は500円の税率とした。
課税期間は施行日から5年間とし、定期的に検証しながら見直しや継続の判断を行う。
入湯税収は3億円、値上げで1.5億円増収予想
増収使途は観光特化、官民協議会で使途協議
別府市の2016年度の入湯税による税収は2億9953万円。税収のうち87.2%を観光振興に、11.8%を消防施設等の整備に、1.0%を環境衛生施設整備に使っている。
来年4月からの入湯税引き上げで、年間約1億5300万円程度の増収が見込まれるが、その使途については、入湯税を納める宿泊客の目線に立って決めていくことが大原則として、観光振興のみに特化する。今後、観光に関わる様々な関係者が参画すると官民一体の新組織を立ち上げ、使い道を協議していく。
使い道の事例としては、温泉資源の保護や確保、宿泊客の快適性確保(ストレスフリー)、宿泊客の安全・安心の確保などの観光振興策を挙げている。
※画像=別府市の入湯税の改正内容
(以下見出しのみ)
■15年度の入湯税収227億円、976市町村課税
釧路市は15年値上げ、大阪市は今年10月導入
■宿泊税収、16年度は東京都22億円、大阪府8800万円