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2019.03.25

ウイングトラベル

コスタクルーズ、早期に9カ月運航体制実現へ

超・短期クルーズの展開で新規顧客層開拓

 コスタクルーズの浜岡聡一日本・韓国支社長は本紙とのインタビューに応じ、日本発着クルーズの中期的な目標として「まずは3月〜11月の9カ月間運航を実現し、その上で客船の大型化や複数船の展開などを検討していきたい」という考えを示した。また、今年秋にテストマーケティングも兼ねて実施する3泊4日の「超ショートクルーズ」については「旅行会社からの反応は非常によい。この流れを受けて、若い世代やファミリー層など新たな顧客層にクルーズの手軽さを訴求できればよい」と強調した。
 コスタクルーズは、2016年に日本発着クルーズに参入。今年で4シーズン目に入る。現在は1800人乗りの客船「コスタ ネオロマンチカ」を使用してクルーズを実施している。今年はゴールデンウィークから6月までは東京・横浜発着の太平洋側クルーズを、7月から9月の夏休み期間中は日本海側の金沢、舞鶴、博多発着の日本海側クルーズを実施している。2020年も同様のスケジュールで日本発着クルーズを実施することにしている。

 

 浜岡日本支社長「日本市場ポテンシャル高い」
 料金・日程両面でクルーズ参加しやすい環境実現

 2019年クルーズの販売状況について浜岡支社長は「5、6月のクルーズも順調に売れており、前年よりも強い手応えを感じている」と話す。2019年のクルーズに関しては、より手頃な料金で参加することができる料金変動制の「バリュープライス」を設定し、販売を開始している。これらの取り組みを展開することで、より多くの乗船客を取り込んでいきたい考えだ。
 日本のクルーズマーケットについて、浜岡支社長は「ポテンシャルは非常に大きいと感じている。現在の日本人クルーズ人口は約30万人となっているが、将来的に100万人規模まで引き上げることは夢ではないと考えている」と話す。さらなる市場規模を実現する上でのポイントとなるのは「やはり、旅行の選択肢としてクルーズを選んでもらえるよう認知度を高めていくことが最も重要なことである」と指摘する。
 そうした課題がある中で、コスタクルーズとして日本市場を活性化させていくポイントとして捉えているのが「手頃な料金でクルーズを提供する環境の整備と短い期間の商品を用意してクルーズ未体験者が参加しやすくする点」だと浜岡支社長は強調する。

 

 商品ラインアップの幅広げ、需要平準化目指す
 海外発着クルーズ販売も本格展開へ

※写真=コスタクルーズ浜岡聡一日本・韓国支社長