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2019.03.29

WING

河野統幕長、自衛隊の統合運用進化に期待

北朝鮮情勢と自然災害「印象深い」

 河野克俊統合幕僚長は3月28日の会見で、4月1日付をもって統幕長を離任、自衛官を退官するに当たり、今後自衛隊は山崎幸二新統幕長のもと「特に統合運用のさらなる進化と、国民からの理解が一層得られるよう、一丸となって取り組むことになる」と、期待を込めたコメントを述べた。
 河野統幕長は、2014年10月14日に統幕長に就任して、約4年半にわたり制服組トップとして自衛隊を牽引した。在任期間を振り返り、特に印象に残っていることとして、北朝鮮情勢の緊迫化と、立て続けに発生した大きな自然災害を挙げた。また、4名の陸上自衛隊の隊員が急患輸送に向かう途中に墜落事故によって亡くなったことにも触れ「痛恨の極みの事故も発生した。振り返れば、4年半の在任で様々なことがあった」と述べ、自身の対応としてはその都度的確に対応できたと評価した。
自衛官としての思い出は、9.11のときのインド洋艦艇部隊派遣だという。そのときは海上幕僚監部の防衛課長で、中心となって取り組んだとのこと。当時を振り返って「あのときに日本の対応が遅れたら日米同盟の危機だと感じていた」との思いで取り組んだとして、ミッションに参加できたことは「非常に思い入れが強い」と説明した。

 

安保関連法制、日米同盟進化と切れ目ない対応貢献

 

※写真=会見で退任を報告する河野統幕長