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北朝鮮タンカー瀬取りの疑い、相手船に中国地名
同日に別の船とも接舷、おおよど・ときわが確認
防衛省・自衛隊はこのほど、北朝鮮船籍タンカーが3月20日に東シナ海公海上で瀬取りを行っていた可能性があると発表した。海上自衛隊の護衛艦が確認したのは、北朝鮮のタンカー「YU SON(ユソン)号」(IMO 番号:8691702)が、船籍不明の小型船舶と接舷している状況。相手側の不明船舶には“秦皇島”と、中国の地名を指す表示の跡があることも確認している。さらに同日深夜にも、ユソン号が別の船籍不明船舶と接舷しているのを確認。改めて、北朝鮮に対する国連安保理決議の実効性を確保していく姿勢を強調した。
ユソン号の瀬取りと見られる行動を確認したのは、海上自衛隊第15護衛隊所属の護衛艦「おおよど」(大湊)。3月20日午前に上海の南沖約410キロの海域で、船籍不明の小型船舶と接舷して、燃料などの受渡を行う蛇管(ホース)を接続していた。そのため、何らかの作業を行っていた可能性があると見て、瀬取りを実施していたことが強く疑われる。また、小型船舶の船尾部分には、中国・河北省秦皇島市を意味する文字が消された跡が確認できていて、船籍不明ながら中国と何らかの関連性があるとも見られる。
※写真1=ユソン号と中国の地名を消した跡が見られる船籍不明船(提供:防衛省)
※写真2=ユソン号は同日深夜にも、別の不明小型船舶と瀬取りと疑わしき行為を行った(提供:防衛省)