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2019.05.13

WING

川崎重工、H145/BK117のトレーニングセンター開校

アジア需要取り込み、トレーニング事業年間2-3億円見込む

 川崎重工は5月10日、岐阜工場においてH145/BK117の操縦士および整備士向けのトレーニングセンターを開設した。H145/BK117のトレーニングセンターは、米国、ドイツに設置されており、川崎重工が岐阜工場に開設した施設が世界3カ所目のトレーニングセンターとなった。投資額は1.5億円。川崎重工によれば、今後は英語の訓練メニューを整備することで、国内訓練需要のみならずヘリコプター需要が拡大しているアジアなどの訓練需要を取り込みを目指す。訓練事業が軌道に乗れば、操縦士および整備士を年間50~60名が訓練することができるようにする。これによりトレーニング事業として、2~3億円の売上を期待することができるとしている。
 川崎重工航空宇宙システムカンパニーの下川広佳プレジデントは昨今のヘリコプター操縦士や整備士人材が不足している現状に言及。「当センターは最新鋭の設備を装備し、経験豊富な設計技術者、操縦士、整備士による教育を訓練生に提供する」と話し、「天候に左右されることなく、操縦士と整備士要員を育成することができ、実機では再現することが困難なエマージェンシーの状況を模擬して訓練、体験、習得することができる」ことを明かした。その上で、「国内のお客様はもとより、海外のお客様からのBK117およびH145のお客様から需要が高まっており、まさしく日本およびアジアの中心となるトレーニングセンターとして、一層活気づくことを期待している」と話した。
 なお、BK117は初飛行達成から今年で40年が経過。これまでに川崎重工、エアバス・ヘリコプターズあわせて世界で1500機以上を販売するベストセラー機に成長している。

 

エアバスと2年前から協議、4社連携でトレセン開設

 

5枚ローターのD3/H145最新版にも段階的に対応
提供コースは3コース、将来はオプションコースも

 

新トレセンで提供する訓練はどのようなものか?

 

※写真=BK117/H145トレーニングセンターが川崎重工岐阜工場に開校。世界3カ所目の施設に。日本のみならずアジアの訓練需要を取り込む

※写真=トレーンングセンター開校式で挨拶する下川プレジデント

※写真=岐阜工場新館4階にあるトレーニングセンター入口

※写真=整備士訓練で部品交換やトラブルシュートを学ぶ「バーチャル・メンテナンス・トレーナー」

※写真=ヘリオニクスへの理解を深めることができる「ヘリオニクス・アドバンスド・ツール・シミュレーター」

※写真=訓練生達が座学を学ぶ教室

※写真=テールユニットやメイントランスミッションなどのツールを使って訓練を行う(提供:川崎重工)

※写真=5階部分には訓練生用のラウンジを用意