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2019.05.22

ウイングトラベル

4月の訪日外国人旅行0.9%増と急ブレーキ

韓国・台湾が二桁減、中国・香港も鈍化

 日本政府観光局(JNTO)によると、4月の訪日外国人旅行者数は前年同月比0.9%増の292万7000人となり、単月で過去最高は記録したものの大きく減速した。インバウンド市場を支える韓国、台湾が二桁台のマイナス、中国、香港が一桁台の伸びに鈍化したことが影響した。1-4月期累計は4.4%増の1098万500人にとどまり、このまま推移すれば3300万人を割り込み、来年4000万人を達成するには、具体的な対策が必要になりそうだ。
 日本のゴールデンウィークが10連休だったことから、訪日旅行代金が上昇したことが指摘されているが、その影響はあるものの、今年に入って伸び率が鈍化しており、アジアからの訪日旅行そのものに陰りが見えていた。また、GWの影響だとすれば、5月の訪日旅行はさらに低迷することが懸念される。
 市場別では、タイ、フィリピン、ベトナム、インド、カナダ、英国、フランス、イタリア、ロシアが単月で過去最高を記録し、中国、豪州、米国、ドイツ、スペインが4月単月で過去最高を更新した。とくに、欧米豪が好調に伸びている。
 その一方で、韓国、台湾が前年同月を大きく割り込み、中国・香港も減速し、4大市場に陰りが見えた。また、シンガポール、マレーシア、インドネシアもマイナスで、東南アジア市場も冷え込んできた。
 東アジアでは、韓国は前年同月比11.3%減の56万6600人。韓中関係改善による中国旅行の回復やベトナムなど海外旅行の多様化も要因として挙げられている。韓国は1-4月も4.4%減の264万7400人とマイナス。
 中国は6.3%増の72万6100人。GWの旅行価格上昇が影響したが、供給量の増加で前年同月を上回った。台湾は14.2%減の40万3500人。香港は8.3%増の19万4800人。台湾は1-4月も1%減のマイナス。

 

 東南アジアも減速、3市場が前年割れ
 欧米豪がGWの影響なく、大幅に増加

※表=4月の訪日外客数(JNTO推計)