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747政府専用機、2機13億円でエコネコル社落札
リサイクル業者などを中心に取引先選定
世界中を飛び回り、今年4月に役目を終えた747-400政府専用機は去る5月15日に、リサイクル資源の再利用事業などを行うエンビプロ・ホールディングスのグループ会社であるエコネコル社によって2機が落札された。落札額は1機約7億円とした2機合計で約13億円。現在同社では、中古機材のリサイクル事業者などを中心に747-400の取引先選定を進めているところ。今後この2機がリサイクル事業者の手に渡れば、フレイター機などとして生まれ変わる可能性もあるが、解体されて航空機の部品取りとして利用される公算が大きい。
同グループ会社は、金属やプラスチックなどのリユース・リサイクル事業を中心に行っている事業者。航空機分野のリユース・リサイクル事業については、新規開拓事業として位置付けている。同グループでは現在、リサイクル事業の新規取組みを研究しているところで、様々な分野の事業化施策の1つとして、航空機分野のリサイクル事業への本格参入を模索しているところだという。
同グループは、航空機のリユース・リサイクルについて、航空会社で燃費効率の良い新型機材導入によって退役機が増えていること、さらには航空機を構成する各種資源のリサイクル需要が高まっていることを背景に、航空機のリユース・リサイクルに注目。さらにはボーイングが設立した航空機のリサイクルを促進する団体「AFRA」への加入を進めているとして、航空機分野への参画に意欲的な姿勢を示している。
貴賓室保存へ、1機は浜松エアーバークに展示
2機目も無償貸付先を検討中
※写真1=エコネコル社が落札した前政府専用機の747-400。2機で約13億円となった
※写真2=政府専用機は今年4月から、747型機から写真手前の777型機へ移行した