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2019.05.27

ウイングトラベル

ANA平子社長、ハワイ閑散期に「ミュージック・ウィーク」計画

多彩な音楽による大規模イベントで需要喚起

 総二階建ての超大型機A380を成田−ホノルル線に就航した全日空(ANA)の平子裕志社長が初便を送り出した直後に取材に応じて、ホノルル線のオフピーク時の需要喚起戦略として、「多彩な音楽要素を取り込んだミュージック・ウィークを開催することを考えている」ことを明らかにした。
 ”A380特需”に沸くANAの成田−ホノルル線だが、リゾートの聖地ハワイといえども、年間を通してみれば需要変動の波は当然ある。ANAにおいても、少し時が経過すれば”A380特需”も終わりを迎え、A380を投入したことで警戒を強めた他のライバル達との更なる熾烈な戦いへと、その身を投じることになる。ANAは総座席数520席もの超大型機を投入することで、最大のライバルである日本航空(JAL)がANAに先んじて築き上げた牙城を崩さんと、そのマーケットシェア拡大を狙うが、一方で需要の閑散期にはA380という巨躯が重荷となりかねないことが懸念されている。オフピークの需要喚起を如何に展開するのか。ANAのハワイ戦略にとって残された大きな課題といえそうだ。
 その課題に対する一つの解が、平子社長が明かした「ミュージック・ウィーク」という音楽イベントの開催を仕掛けることだ。需要が落ちる時期にJALは、例えばホノルルマラソンという大規模イベントを仕掛けることによって、需要喚起を図ることに成功している。
 平子社長は「11月、12月は比較的オフピーク」との認識を示しながら、現在開催することを検討している「ミュージック・ウィーク」について、「ハワイアンソングやジャズ、クラシック、バレエ、オペラなど、多彩な音楽要素を取り込む」イベントとすることを計画しているとし、様々なジャンルの音楽ファンを取り込んだイベントとすることを想定している様相だ。その「ミュージック・ウィーク」の規模感については「まだこれから」と話すが、「日本からお客様を送客し、現地の人も楽しむことができるような中身にしたい」とし、「ウィーク」と称していることからも複数日程のプログラムで開催する見通しだ。