WING
防衛装備庁、令和元年度中央調達見込を発表
FMSは約6917億円に増大、昨年より約2914億円増
防衛装備庁は6月6日、「令和元年度中央調達の調達見込」を発表した。これによると、2019年(令和元年)度の中央調達見込み額は1兆8481億4900万円となった。この内、有償援助調達(FMS)は6917億7000万円で、調達額の内約37.4%を占めており、2018年(平成30年)度の調達実績より2914億7100万円増えている。
また陸上幕僚監部の調達要求額は4724億3600万円、海上幕僚監部の調達額は4992億4400万円、航空幕僚監部の調達要求額は7035億2000万円、装備庁の調達要求額は1052億9200万円となっている。
2019年度の主要調達予定品目としては、陸上自衛隊に陸上配備型イージス・システムが2セット、03式中距離多対空誘導弾(改善型)が1セット等があり、新装備では装輪155mmりゅう弾砲を7両、新多用途ヘリコプターを6機調達することになっている。海上自衛隊では30FFMと呼ばれる護衛艦(3900トン型)2隻や弾道ミサイル防衛用誘導弾としてSM-3ブロックIBおよびIIAをそれぞれ1式等を調達する。航空自衛隊はE-2Dを1式取得、F-35Aの1式取得等のほかC-2輸送機を2機等を調達することとなった。また装備庁では、島嶼防衛用高速滑空弾の要素技術や次期警戒管制レーダー装置、静粛型動力装置搭載魚雷、極超音速誘導弾の研究試作等を調達することとなっている。
〈令和元年度中央調達主要調達品目〉
(陸上幕僚監部)
▼陸上配備型イージス・システム:2セット
▼03式中距離多対空誘導弾(改善型):1セット
▼12式地対艦誘導弾:1セット
▼16式機動戦闘車:22両
▼11式短居地対空誘導弾:1セット
▼中距離多目的誘導弾:1セット
▼装輪155mmりゅう弾砲:7両
▼新多用途ヘリコプター:6機
▼10式戦車:6両
▼対空戦闘式統制システム:2式
(海上幕僚監部)
▼護衛艦(3900トン型):2隻
▼潜水艦(8130):1隻
▼弾道ミサイル防衛用誘導弾SM-3ブロックIB:1式
▼弾道ミサイル防衛用誘導弾SM-3ブロックIIA:1式
▼イージス装置等のプログラム維持管理:1式
▼「あたご」型護衛艦の能力向上(器材等調達):1式
▼油槽船(約4900トン型):2隻
(航空幕僚監部)
▼E-2Dの取得:1式
▼F-35Aの取得:1式
▼C-2輸送機:2機
▼F-15の能力向上 初号機回収(その1):1式
▼宇宙状況監視(SSA)センサーの取得(SSA(小統一)):1式
▼E-767の情報処理能力等の向上:1式
▼滞空型無人機等の取得(省統一):1式
▼地対空誘導弾ペトリオット:1式
(防衛装備庁)
▼島嶼防衛用高速滑空弾の要素技術(その2)の研究試作:1式
▼次期警戒管制レーダー装置(その2):1式
▼静粛型動力装置搭載魚雷(その2):1式
▼FCネットワークの研究試作:1式
▼極超音速誘導弾(その1)の研究試作:1式
※写真=中央調達見込ではFMSが約6917億円に増大し、調達額全体の37.4%を占める結果となった(提供:米国防省)