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三菱航空機、MRJから「三菱スペースジェット」に正式改名
コンセプトスタディ中のM100は今年後半ローンチに期待
三菱航空機は6月13日、国産旅客機「MRJ」の名称を「三菱スペースジェット」に改名することを正式に表明した。目下、型式証明取得を急ぐ「MRJ90」は「スペースジェットM90」に、コンセプトスタディ中のMRJ70は「スペースジェットM100」へとそれぞれ改称する。ちなみに「スペースジェットM100」は、座席数を65席-88席と幅を持たせた。あくまで現段階ではコンセプトスタディ中だとし、ローンチすることが決まれば、今年後半にも発表する。
三菱航空機の水谷久和社長は「三菱スペースジェットファミリーはリージョナルジェット機のビジネスを再定義するという三菱航空機の計画を具体化するもの」とコメント。これまで使用されてきた「MRJ」という名称は今後、開発段階のプログラム名称とすることで、製品名・ブランド名としては「三菱スペースジェット」としていく方針だ。
「M100」は座席数に柔軟な幅、頭上ビンも特徴
なぜ「M100」なのか、その名称に込めた意味
パリエアショーではコンセプトスタディー中の「スペースジェットM100」の客室モックアップを展示する。「スペースジェットM100」は、三菱航空機が現在と将来の市場ニーズを探るなかでたどり着いた答えとしており、クラス最大の客室空間、機内設備を備えることを目指す。新型のエコノミーシートのほか、旅客が1人1つのローラーバッグを収納することができるような大型のオーバーヘッドビンを採用するほか、最新のテクノロジーなどを備えて、旅客のフライト体験を向上することができるようにすることを目指す。
「スペースジェットM100」について三菱航空機は、米国をはじめとしたグローバル市場のニーズに応えるものだとして、座席数を65席-76席の3クラス仕様に対応することがでいるものとすることを構想。エアラインニーズに柔軟に対応することができるものとし、これによりMRJが苦しんできた米国のスコープクローズ問題をクリアすることができるものとすることを目指す。
※画像=三菱スペースジェットの塗装イメージ(提供:三菱航空機)