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2019.06.20

WING

防衛省、北のタンカー計6回の瀬取りを確認

船籍不明の船舶2隻と接舷、蛇管を接続

 防衛省はこのほど、東シナ海公海上(上海南沖約400キロ)で北朝鮮籍タンカーと船籍不明の小型船舶2隻が計6回にわたり接舷していたことを発表した。5月13日未明から14日午前にかけて「瀬取り」と疑わしき行為を行っていた模様。北朝鮮籍タンカーは「AN SAN 1(アンサン1)号」で、去年3月に国連安保理北朝鮮制裁委員会から資産凍結・入港禁止の対象に指定された船舶だ。
 このアンサン号と不明船舶2隻を確認したのは、海上自衛隊第1護衛隊の「はたかぜ」。瀬取りと見られる6回にわたる行為のうち、1・3・5回目の不明船舶が同一で、2・4・6回目の不明船舶が同一だったようだ。「はたかぜ」が撮影した写真では、船同士接舷(横付け)した上で、蛇管(ホース)を接続していたことが確認できる。そのため、何らかの作業を行っていた可能性があり、日本政府として総合的に判断した結果、瀬取りの実施が強く疑われるとの見解を示した。

 

※写真1=防衛省が発表した北朝鮮のアンサン1号による瀬取りと見られる行為の写真。不明小型船舶2隻と計6回もの行為を確認した。写真は1回目の様子。お互いに蛇管を接続しているのが確認できる(提供:防衛省)

※写真2=2回目の別の小型船舶との接舷の様子。明らかに何らかの作業を行っているのが分かる(提供:防衛省)