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エアバス、日本の空は500万席キャパシティ不足と指摘
訪日4000万人時代の課題、機材大型化が必要か
エアバスは5月15日、都内で記者会見に臨み、インベスターマーケティング・ディレクターのキース・ストーンストリート氏は、「羽田空港は混雑している。一方でアジア市場における潜在性、すなわちこれから高まっていくであろうニーズを考えると、現有施設で増加するであろう日本向けの旅客を上手くハンドルしていかなければならない」との認識を示した。
その上で、日本が政策的にも2020年にインバウンド旅客数4000万人に拡大するといったインバウンド目標を掲げていることに言及しながら、「空港および各航空会社においても、自らのリソースを最大限に利活用しようとしているところではあるが、それでもまだ500万人分の旅客を収容するための何らかの方策が必要」と指摘した。なお、ストーンストリート氏は、リーシング&インベスターマーケティング担当責任者のマーク・ペアマン・ライト氏と共に、都内で開催したファイナンス・フォーラムのために来日。A380やA350XWBなど、エアバスの各プロダクトの優位性について説明した。
ストーンストリート氏は世界の航空需要が大きく伸びていることに言及しながら、「日本においても引き続き航空輸送は活況を呈するだろう」と指摘。「主にA320が展開されている国内路線においても、5%の成長。ロードファクターは平均70%を超えており、国際線においても成長が著しく、ロードファクターは80%を超えている」と、現状認識を示した。「日本発着便におけるエアバスのチャンスは、こうした世界的な成長のなかで大きなチャンスをはらんでいるといえろうのではないだろうか」と話し、世界、とりわけアジア太平洋地域の大幅な航空需要の伸びや訪日旅客数増加などのチャンスが、エアバスにとっても日本におけるビジネス・チャンスの拡大に繋がっているとの見方を示した。
日本市場で存在感増すエアバス機
20年度にシェア30%、長期的には50%目指す
そうしたなかエアバスは日本市場において、LCCなどを中心に単通路型のA320ファミリーが運航されており、2019年にはいよいよ大手フルサービス・キャリアである全日空(ANA)にA380が、日本航空(JAL)にA350XWBといった広胴機を引き渡す。
エアバス・ジャパンのステファン・ジヌー社長も「日本において、エアバスはこれまでA320を中心とした単通路機が中心となっていたが、今後は広胴機でも存在が高まっていくだろう」との期待を示しながら、あらためて「日本のシェアも順調に上昇しており、2020年度には約30%に達するものと思われる」との見解を示した。その上で、「長期的には世界のほかの市場と同様、50%を目指している」と話すなど、日本市場における更なる存在感拡大に強気の姿勢を崩していない。
※写真1=インベスターマーケティング・ディレクターのキース・ストーンストリート氏
※写真2=リーシング&インベスターマーケティング担当責任者のマーク・ペアマン・ライト氏
※写真3=エアバス・ジャパンのステファン・ジヌー社長