ウイングトラベル
東南アジアへの日本人学生誘致を一層強化へ
日本アセアンセンターが教育旅行セミナー開催
日本アセアンセンターは8月5日、都内のホテルで「東南アジアへの教育旅行セミナー2019」を開催した。今回はインドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイの政府観光局とベトナム航空から教育旅行に適した観光素材や最新情報などが紹介されたほか、教育機関から東南アジアへの教育旅行の事例紹介などが行われた。 教育旅行を取り巻く状況は、海外交流の推進などを目的に東京都が都立高校の修学旅行実施要項を緩和するなど、海外での教育旅行のさらなる拡大が見込める環境が整いつつある。そうした中で、東南アジア各国は文化の多様性や自然環境など教育に関する素材が充実していることをアピールすることで、若年層訪問客の誘致拡大を狙う。
日本アセアンセンター主催の教育旅行セミナーは昨年は大阪で開催。東京での実施は2年ぶりとなった。今回は首都圏の学校関係者を中心に約90人が参加した。
都立高校の修学旅行実施要項が今年1月に改定
費用・時間の上限緩和、海外修旅の実施可能範囲拡大
セミナー冒頭は、東京都教育庁指導部高等学校教育指導課の浦島真由美課長代理が登壇し、都立高校における海外修学旅行の実施状況や今年1月に実施した都立高校の修学旅行実施要項の緩和について説明が行われた。
都立高校における海外修学旅行の実施は、海外との学校との交流を通じて国際人材の育成や語学教育の向上などを図ることなどを狙い、海外での修学旅行実施を推進している。都立高校の海外修学旅行の実績は2006年は4校であったが、2018年には26校まで増加。今年は29校が海外での修学旅行の実施を計画している。
そうした中で東京都は、近年の航空運賃や宿泊費用の上昇で海外修学旅行の行動範囲の拡大が困難となっていることやさらなる目的地の拡大を目的として、今年1月に修学旅行の実施要件を一部緩和した。具体的には生徒一人当たりの費用上限をこれまでの9万5000円から11万5000円に、旅行時間の上限を96時間から120時間以内にそれぞれ緩和した。これにより、高校生の国際交流のさらなる促進を図っていく点を強調した。
浦島課長補佐からの説明に続き、東南アジアの各デスティネーションごとに教育旅行に適した素材に関して紹介した。
※写真=学校関係者など約90人が参加した教育旅行セミナーの模様