KDDI、セコムと5G使ったスタジアム警備実証

AI・ドローン・ロボ・人の警備員が連携

　KDDIとKDDI総合研究所、そしてセコムは8月19日、第5世代移動通信システム「5G」を活用した、AI・スマートドローン・ロボット・警備員が装備したカメラによる、スタジアム周辺の警備の実証実験に成功したことを発表した。5Gを活用したスタジアム警備を実証することに成功したのは、今回が初めて。
　この実験は東大阪市の協力のもと、東大阪市花園ラグビー場（花園ラグビー場）において行われた。実証実験では、KDDIのスマートドローン、セコムの自律走行型巡回監視ロボット「セコムロボット X2」、および警備員に装備した各カメラからの4K映像を、5Gを経由してセコムの移動式モニタリング拠点「オンサイトセンター」へ伝送。「オンサイトセンター」では、受信した4K映像をAI解析し、異常行動を自動で認識。KDDI総合研究所が独自に開発した行動認識技術をベースに、検出した人物の18カ所の骨格点を深層学習により抽出し、骨格の動きから人物の詳細な動きを認識。これにより、不審者の発見や、体調が悪く倒れた人、あるいは暴動が発生していることなど、AIがリアルタイムに異常を認識する。その上で「オンサイトセンター」の管制員が、警備員とロボットへ現場急行を指示し、対処を実施した。これにより、広範囲なエリアを高精細な映像で確認することが可能となり、不審者の認識から捕捉など一連の警備対応が可能となることを実証したという。

※写真＝花園ラグビー場で実証実験。広範囲エリアを高精細映像で確認。不審者の認識・捕捉など一連の警備の流れを実証した（提供:KDDI/KDDI総合研究所/セコム）