羽田空港国内線の回収再配分方針固まる

定率5％回収、観光振興の「地方枠」に

　国土交通省は8月23日、羽田発着枠配分基準検討小委員会の7回目の会合を開き、来年年1月に5年間の混雑空港としての使用許可更新時期を迎える羽田空港国内線発着枠配分の回収・再配分方法案をまとめた。国内線の回収・再配分は、初めて増枠がない中で実施。回収規模は定率回収法を用いてまず5％を回収、就航する全6社を対象に少なくとも1枠は回収する。
　再配分する発着枠は、観光振興をはじめとした地方創生の観点を重視して、地方ネットワークの拡充維持を狙った「地方枠」として配分する方針。但し、自由枠、地方枠の合計3便以下路線に使用されている発着枠を控除する。
　現在、羽田空港国内線（混雑時間帯）の発着枠総数は、自由枠が350枠、幹線路線以外の路線を運航する地方枠18枠、特定既存航空会社に優先的に付与した88枠などを含み全465枠がある。
　このうち3便以下の路線に使用されている枠は38枠あって、他路線への転用に制約を課すことで、現在運航している航空会社に対してその路線や便数の維持を促そうとする、いわゆる1便・3便ルールが適用されている。2005年に実施した回収・再配分では、当該路線を地方ネットワークを充実・強化するという観点から回収の対象外とした。

　再配分評価の一部を見直しへ
　欠航・遅延率一定範囲ならプラス評価など