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2019.09.04

WING

日印2+2開催へ、首脳会談前に年内中で調整

日印首脳会談開催、ACSAの早期妥結へ協力

 インドのラジナート・シン国防大臣は去る9月2日に防衛省を訪問し、岩屋毅防衛大臣と日印防衛相会談を行った。会談の中で日印両国は、首脳会談前の今年中に日印2+2を開催することで合意。さらに、自衛隊とインド軍相互で、物品・役務の提供時の決済手続などを定める日印ACSAについて、早期妥結へ協力していくことを確認した。また防衛協力の面では、去年に陸・海・空3軍種間で共同訓練が実現したことを歓迎して、今後さらに進展させる。防衛装備・技術協力でも、防衛当局間および産業間での協力を幅広く推進していくことで合意した。
 この日印防衛相会談は、年次の相互訪問として実施。シン国防大臣は、今年5月の国防大臣就任以来、初の訪日となった。岩屋大臣は会談後の会見で、これまで日印両国が『特別な戦略的グローバル・パートナーシップ』を踏まえ「幅広い分野で多層的な交流を行ってきた」と説明。会談の中で合意した2+2開催については、今年中の首脳会談開催へ調整中であるため、「できればその前に2+2を開催しようということで確認した」と説明した。また、日印ACSAについては、これまでに何度も意見交換を行ってきたとして、交渉が進展していることを説明。“いつまでに”というスケジュールまで見えていないものの「できるだけ早期に妥結できるように努力したい」と述べた。
 また岩屋大臣は、インドに対する輸出の実現を目指すUS-2救難飛行艇について、具体的な防衛装備協力の内容についてコメントを控えるとしたが、長期にわたって日印間で議論してきたと説明。その上で「今後も引き続き、議論していこうということになった」とのこと。この経緯を踏まえて「まだ、すぐには答えが出る問題ではないと感じている」と話した。

 

シン国防大臣が安倍総理を表敬
自由で開かれたインド太平洋ビジョンへ協力強化

 

※写真1=日印防衛相会談で握手するシン国防大臣と岩屋防相

※写真2=シン国防大臣は、就任後初の訪日となった

※写真3=安倍総理を表敬訪問したシン国防大臣(提供:防衛省)