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2019.09.06

WING

三菱航空機、メサ航空からM100を最大100機受注

2024年から納入開始、M100正式ローンチに追い風
 
 三菱航空機は9月5日(米国ナッシュビル現地時間)、メサエアーグループの完全子会社であるメサ航空との間で、スペースジェットM100型を、最大100機受注する覚書を交わしたことを発表した。100機の内訳は確定分が50機で、残りの50機は追加購入権。三菱航空機によれば、M100は現在も「正式にローンチはしていない」としており、今回の受注をベースに、親会社の三菱重工とM100の正式ローンチに向けた協議を進める方針だ。なお、まだローンチ前段階ではあるものの、正式にローンチすれば、メサ航空に対しては2024年から引き渡しを開始することを計画している。メサ航空はボンバルディアのCRJを保有しており、スペースジェットはCRJの更新に充当する模様だ。ちなみにボンバルディアはCRJ事業からの撤退を表明しており、そのCRJ事業は三菱重工との間で買収することに合意。CRJのカスタマーサポートなどは三菱重工が引き継ぐものの、新造機の生産は行わないことが決まっている。
 昨年6月のパリ国際航空ショーという大舞台で、従来のブランドであるMRJを一新してスペースジェットとして、世界のリージョナル市場へと売り込みを図ってきた三菱航空機。そのリブランディングが功を奏したのか、大きな受注を獲得することに成功した。
 パリ国際航空ショーで三菱航空機は、米国の顧客候補との間で15機分の受注に向けた交渉を開始したことを発表していた。今回のメサ航空との覚書締結について三菱航空機は、「パリエアショーでの発表と、今回のメサ航空との交渉は別件」であることを明かしており、そう遠くない段階でメサ航空に続く受注を獲得する可能性がありそうだ。

 

※画像=スペースジェットがメサ航空から最大100機の受注を獲得することに成功(提供:三菱航空機)