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山村海幕長、自衛官収賄容疑「大変申し訳ない」
横須賀で事故調査委員会、調査・再発防止に全力
山村浩海上幕僚長は9月10日の会見で、横須賀造修補給所の所属隊員が収賄容疑で神奈川県警に逮捕されたことに触れ、「国民の信頼を損なうような事案を起こさせてしまったことについて、重く受け止めており、大変申し訳なく思っている」と述べて陳謝した。海上自衛隊としては、警察の捜査へ全面的に協力すると説明。それとともに、横須賀地方総監部幕僚長を委員長とした事故調査委員会を設置するとして、調査および再発防止へ全力で取り組む姿勢を示した。
この自衛官逮捕事案は9日に発生した。海上自衛隊への食品納入に当たり、担当した47歳2等海曹が特定の食品製造会社に便宜を図る見返りとして、接待を受けたという疑い。20回以上もの飲食による接待があったとして、金額にして約110万円に上る。山村海幕長はこの事案を受けて、各部隊へ周知を行い「納品の受領検査など厳正に実施するよう指示した」と、実施した対応について説明した。
また海上自衛隊では、この事案とは別に食品調達の際に隊員が架空請求を行ったという詐欺事案が発生したほか、9月になって立て続けに自衛官が逮捕される事案が続いている。この状況に山村海幕長は「危機意識を持って服務事故防止に取り組んでいる」と説明。さらに隊員に対して引き続き「教育指導を徹底するとともに、服務事故の根絶のため、必要な取組みを行う」と述べた。