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2019.10.21

WING

防衛省、中東への自衛隊派遣検討開始へ

米国提案とは別、日本独自に情報収集強化

 防衛省は10月18日、中東地域への自衛隊派遣の検討を開始すると発表した。米国が提案している“海洋安全保障イニシアティブ”へ参加するのではなく、日本独自に取組を行っていく。これは国家安全保障会議で確認された方針。河野太郎防衛大臣は臨時の会見で、日本として中東地域の平和と安定、とりわけ日本に関係する船舶の安全の確保のため、情報収集態勢の強化に向けて「自衛隊のアセット活用について、具体的な検討を開始するということになった」と説明した。そのほか、外交の努力継続、航行の安全対策の徹底を図るという。
 河野大臣は、自衛隊のアセット活用について、時期なども含めてこれから内容を具体的に検討していくとした。「新規の艦艇の派遣、あるいは既存の海賊対処部隊の活用の可能性を検討していきたい」とのこと。さらに、米国の海洋安全保障イニシアティブではなく、日本独自の対応としたが、米国とは「今後も緊密に連携していきたい」と話した。また活動の地理的範囲については、オマーン湾・アラビア海北部、バブ・エル・マンデブ海峡東側の公海を中心に検討していく考えだ。
 この検討の目的は、あくまで情報収集態勢の強化だという。防衛省設置法による調査研究として実施する考え。現時点では、自衛隊アセットによる日本関係船舶の防護を行う状況とは考えていないとのこと。河野大臣はこれから検討を開始することについて、イランのタンカーが公海で襲撃をされた事案があり、またそれ以前にはサウジアラビアの油田地帯攻撃があったため「日本として、情報収集態勢を強化していく必要があるだろうということ。その一環として、自衛隊のアセットの活用を検討していく」ことになったという。
 現在アデン湾で海賊対処活動を行っている水上部隊は、11月中旬が期限となるが、この検討が「特にそれとは関係ない」とした。また、検討を行った上で米国構想への参加可能性については「アメリカとは色々なやり取りをしている」と述べるに留まった。

 

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