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レイセオン、ニューヨーク州のドローン試験コリドーに協力
低出力レーダーを多数配置して安全を確保
レイセオンは先頃、アメリカで最初のドローン試験用空中回廊(コリドー)の開発を目指す団体NUAIR(The Northeast UAS Airspace Integration Research Alliance)よりパートナーに選定された。同社は飛行安全のために携帯電話中継アンテナ塔や高いビルの上に多数設置する低出力レーダーを供給するのをはじめ、航空交通管制などのソフト面、全体的なシステム設計等を支援するキーパートナーとなる。
NUAIRはニューヨーク州のグリフィス国際空港から西方に全長約80キロメートルの回廊を開設したいとして活動している。同様のドローン試験空域は全米でFAA(米連邦航空局)が認証しているものが他に6ヵ所あるという。その中でNUAIRの目指している試験コリドーはドローンの実用化を拡大する上で、特に低高度での航空交通とドローンの共存というテーマが重要であり、そのための試験空域を目指しているという。
航空交通管制には小型の1メートル四方のAESA(能動電子走査アレイ)アンテナとソフトウエア低出力レーダー、ソフトウエアで仕様を変えられるレーダーユニットなどから構成される低出力レーダー(LPR)を多数、ネットワークを構成するように配置する。LPRは在来の大型レーダーではできない、低高度でのドローンを含む小型飛行体を探知、管制できる。