観光大臣会合で人と地域の活性化を徹底討論

田舎の創生へ「ルーラル・ツーリズム」提唱

　ツーリズムEXPOジャパン大阪・関西では、第3回の観光大臣会合が開催された。今年は19カ国と観光団体4団体の参加し、「人と文化による地域活性化」をテーマに、各国の地域の事例をもとに活発な討論が展開された。
　日本を代表して田端浩観光庁長官は、観光を成長戦略の柱として、地方創生、高齢化をどう考えるか。訪日旅行者を地方に誘客することを推進している。課題としては日本の文化財、ナショナルパークが観光に活かされていない。世界各地で持続可能な観光マネジメントが求められており、自然環境、文化遺産を保護しながら観光を浸透させていく。地域の地方自治体、DMOが主体となって取り組んでいこうとしている。デジタルデータの活用によるデータ収集、モニタリング。世界持続可能観光協議会GSTC基準に則り、観光指標の作成を進めていることなどを語った。
　各国代表の意見では、地域社会の活性化を実現する上で、地方のコミュニティーが参加し、地域が観光の重要性を理解することが前提になることで一致した。そのためには、短期的な視野ではなく、長期的な視野が必要で、地域社会に基づく観光はマスツーリズムではないという意見も出た。

※写真＝観光大臣会合で語る田端浩観光庁長官

※写真＝第3回ツーリズムEXPOジャパン観光大臣会合出席者