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ホンダジェット、航続距離17%延長の「エリート」発表
客室内騒音低減や各種飛行マネジメント機能付与
ホンダ エアクラフト カンパニーが5月27日(ジュネーブ現地時間)、欧州最大のビジネス航空ショー「EBACE2018(2018
European Business Aviation Convention &
Exhibition)」に先行して行なわれた発表会で、航続距離を延長して、様々な飛行マネジメント機能を付与したHondaJet
Elite(エリート)」を初公開した。ちなみにHondaJet
Eliteは、2018年4月に米国連邦航空局(FAA)の型式証明を、また今月には、欧州航空安全局(EASA)の型式証明を取得済みだ。
同社によれば、主翼上面のエンジン配置(Over-The-Wing Engine
Mount)形態や自然層流翼型、自然層流ノーズ、一体成型複合材胴体などといったホンダジェット独自開発の技術を引き継いでおり、さらに複数の最新技術と装備が加えたとのこと。従来のホンダジェットに比べて、航続距離を約17%(396キロメートル増)延長したほか、エンジンインレットに客室内のノイズを低減する新構造を採用したことで、高周波のエンジンノイズ低減し、客室内の静粛性をさらに向上することに成功した。さらに、すべての飛行フェーズにおいて速度や巡航高度、燃料消費率などを最適化する飛行計画を自動作成する飛行マネジメント機能を付加したほか、気温や標高、機体重量などに基づき必要滑走路長、Vスピードおよび適正な上昇/進入角度などを自動計算することができるようになり、離着陸時および飛行時の安定性や安全性などの面でもその機能を強化した。加えて、ゴーアラウンド時にも自動操縦機能を保持することでパイロットの負荷を軽減する機能も装備した。
そのほか、機体のカラーリングに新たにアイスブルー、ルビーレッド、マナークオレンジの三色を追加。音響システムにはBongiovi(ボンジョヴィ)オーディオシステムを採用し、これは航空業界初のスピーカーレス室内音響システムとなる。さらに、ベルト付き化粧室シート、新デザインギャレー(厨房)、ツートンカラーの皮革製エグゼクティブシートなどのオプション装備も追加した。
中東でもホンダジェットの受注開始
また、ホンダ エアクラフト カンパニーはホンダジェットの中東地域における受注活動を開始したことを発表した。同社は、アラブ首長国連邦のドバイに拠点を置く「ジェテックス・フライト・サポート(Jetex
Flight Support:ジェテックス社)」を販売代理店「HondaJet Middle
East」として指定。アラブ首長国連邦、サウジアラビア、バーレーン、オマーン、カタール、レバノン、パキスタン、ヨルダン、トルコおよびクウェートにおいて、ホンダジェットの最新型としてアップグレードされた「HondaJet
Elite」の受注活動を展開する。
※画像=「ホンダジェット エリート」。航続距離を延長したほか、各種飛行マネジメント機能を付加したことで安全性・安定性などを向上した(提供:ホンダ)