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2019.11.20

WING

河野防相、装備移転に海外で協力に関心

進まない移転に期待感、装備品協力大きなテーマに

 河野太郎防衛大臣は11月19日の閣議後会見で、日本でなかなか進展しない装備移転について、「日本との協力、装備品の移転の協力ということについては、かなり多くの国が興味を示している」と述べて、今後の展開について期待感を示した。
 これは、今月20日まで開催する防衛装備展示会「DSEI Japan」と、装備移転の現状を受けて説明したもの。先日タイで開かれたADMMプラスに出席した際、各国との会談によって感触が得られたという。「装備の移転というのが進んでいないというのも現実としてある」と述べた上で、例えば、各国では軍による災害派遣や、災害復旧に果たす役割が増えている状況だという。近年では気候変動に端を発する自然災害が増え、日本では地震や台風など多くの災害が発生している中、自衛隊による災害派遣を高く評価する声が聞かれたとのこと。そのため、災害派遣や復旧の分野で、日本との協力や装備品の移転の協力について「かなり多くの国が興味を示した」と説明した。
 河野大臣は、ASEANを中心とした各国の考えを踏まえた上で、「海難救助艇をはじめ、様々な分野で今後の防衛協力の一環として、装備品の協力というのは大きなテーマになり得る」と話した。しかしながら、課題となっているのがコスト。「やはり日本の製品、良いけどコストが高いよね、という話はあった」と説明し、続けて「相手国のニーズを取り入れた開発、あるいは共同開発をすることがこれから必要になってくるのではないか」と考えを述べた。
 「DSEI Japan」については、英国の展示会で、イギリス以外で開催されるのが初ということで「そういう意味で日本の装備品に対する期待感というのがあると思っている」とした。

 

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