記事検索はこちらで→
2019.11.21

ウイングトラベル

10月訪日外国人5.5%減、韓国66%減が影響  

1-10月3%増、プラス維持も年間3200万人弱か

 日本政府観光局(JNTO)によると、10月の訪日外国人旅行者数は、前年同月比5.5%減の249万6600人となり、8月に続いて今年2回目のマイナスを記録した。日韓情勢の悪化で韓国からの訪日旅行者が65.5%落ち込んだことが要因。この結果、1-10月累計は3.1%増の2691万4400人まで伸びが鈍化した。仮に残り2カ月が前年並みなら前年比2.6%増の約3200万人、10月並みの5.5%減で推移すると1.7%増の3170万人で、2019年の訪日外国人旅行者数は3200万人弱程度にとどまりそうだ。
 JNTOによると、韓国からの訪日客の激減はあったものの、ラグビーワールドカップ日本大会の開催で、W杯出場国からの訪日客が前年同月比8万1千人増加した。
 ラグビーW杯は11月2日に終了し、韓国からの訪日旅行者の減少はその後も続いている。11月以降の訪日旅行者の推移を注目する必要がある。
 また、東南アジア市場は、全市場で二桁台の伸びを記録するなど堅調に推移しており、そのことが訪日旅行者数を5.5%減にとどめた。
 市場別では、英国、ロシアが単月で過去最高を記録。そのほか中国、香港、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピン、ベトナム、インド、豪州、米国、カナダ、フランス、ドイツの14市場で、10月単月の過去最高を更新した。

 

 韓国激減、中国微増に鈍化、台湾・香港好調
 東南アジア、経済成長で訪日需要順調に増加
 欧米豪ラグビーW杯出場で訪日旅行長期滞在
 英国2カ月連続過去最高、ロシアも単月更新

※表=訪日外客数の推移(JNTO推計)