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2019.12.06

WING

世界の航空貨物、10月需要は前年比3.5%減少

航空貨物ピークシーズンは寂しい幕開け

 IATAがこのほど発表した10月における世界の航空貨物市場動向によれば、航空貨物需要を示すFTKは対前年同月比ベースで3.5%減少するかたちとなった。IATAは従来、10月は航空貨物のピークシーズンのスタートとみており、今年の10月の需要は弱含みでスタートしたことに言及。貨物需要は12ヵ月連続で前年割れとなったことを明らかにした。
 そうしたなか貨物搭載スペースの供給量を表すAFTKは対前年比2.2%上昇。ロードファクターは47.7%と、2.8ポイント前年割れとなった。ちなみに、AFTKは18ヵ月連続で拡大している。
 米中貿易紛争が未だ出口のないトンネルのなかにあって、10月の航空貨物実績は前年割れとなった。IATAのアレクサンドル・ドゥ・ジュニアックCEOは「航空貨物のピークシーズンは残念なスタートになった」との見解を示しつつ、「2019年の航空貨物需要は全体的に前年割れとなる見通しだ。これは、世界的な金融危機以来の最も弱い数字になる」と、2019年は航空貨物業界にとって試練の年になっていることを明かした。

 

・アフリカ=FTK:+12.6%、AFTK:+13.9%、FLF:36.1%(-0.4ポ)
・アジア太平洋=FTK:-5.3%、AFTK:+0.6%、FLF:53.9%(-3.3ポ)
・欧州=FTK:-1.5%、AFTK:2.8%、FLF:53.3%(-2.3ポ)
・ラテンアメリカ=FTK:-2.6%、AFTK:2.3%、FLF:36.4%(-1.9ポ)
・中東=FTK:-6.0%、AFTK:0.9%、FLF:47.7%(-3.5ポ)
・北米=FTK:-6.0%、AFTK:0.9%、FLF:47.7%(-2.2ポ)
・世界平均=FTK:-3.5%、AFTK:2.2%、FLF:47.7%(-2.8ポ)

 

※写真=米中貿易紛争の影響は航空貨物市場の冷え込みを加速。航空貨物のピークシーズンは寂しいスタートに(提供:IATA)