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新明和、フルフラット型搭乗橋を伊丹に納入
独自設計のガラストンネル・フルフラットに
新明和工業は伊丹空港に、新型航空旅客搭乗橋「フルフラットタイプ」の初号機を納入した。新明和工業が伊丹空港に設置した「フルフラットタイプ」は、バリアフリー対策を施した航空旅客搭乗橋。「入れ子」になっているトンネル間の段差やトンネル内の床両側のガーター(溝)をなくし、車いすによる通行も、安全かつ快適に利用できる平らな床を実現した。また、今回納入した航空旅客搭乗橋は、同空港初となるバリアフリーの開放感あるガラストンネルタイプで、このたび新設された4Aスポットに5月末に据付が完了した。なお、新明和工業では、伊丹空港、関西空港を運営する関西エアポートとの間で、両空港の搭乗橋として計100基を受注。今回の設置が初号機となった。
開発した搭乗橋は従来、一枚板で形成していた各トンネルの床の材料を変更するなどして、新たに独自構造を開発した。この新構造で伸縮時のトンネル間の段差をなくし、トンネル内の床が「フルフラット」にし、従来必要とされた渡し板によるスロープも不要となった。これまで各トンネルの床の両側に設置していたトンネル内のガーター(溝)をなくし、より広い歩行路を確保したことなども特徴だ。
なお、前述したように新明和工業では、関西エアポートから、伊丹空港および関西空港向けに、合計100基の航空旅客搭乗橋とそのメンテナンス業務を一括受注。伊丹空港向けでは、2023年9月までに同機種の航空旅客搭乗橋を30基納める予定だ。
■ガラストンネルモデル・フルフラットタイプ初号機仕様
・型式:ATFG3-300RB
・最伸長:30.0メートル
・最縮長:18.7メートル
・キャブ回転:左90度、右30度
・キャブ床高:5.5メートル(最も高い時)、2.0メートル(最も低いとき)
・材質:ガラス+鋼
※写真=伊丹空港に納入した新型搭乗橋(提供:新明和工業)