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将来戦闘機、20年度予算で開発開始、構想設計着手へ
最適な機体形状、規格など検討の開始計画
防衛省はこのほど、2020(令和2)年度予算で将来戦闘機の開発に着手する方針を固めた。国際協力を視野に入れて、日本が主導で開発を進める。20年度予算では、戦闘機全体のシステムに着手するとして、初期的な設計作業を行う予定としている。
20年度予算案で取り組む将来戦闘機開発は、全体のインテグレーションのうち初期的な設計となる構想設計を実施することで最終調整を行っているところ。戦闘機システムにおいて、機能・性能の優先度と、設計の上で用いる企画や基準について検討を行う。さらにコンピュータシミュレーションなどを使って、最適な機体形状についても検討を進める考えだ。
将来戦闘機に求められる性能・能力については河野太郎防衛大臣をはじめ、かねがね改修の自由度と拡張性が必要だとしてきたところ。将来の脅威に対して、常に一線級の能力を確保するため、随時必要な改修を行うことができるようにする。
そのためにも、僚機間は当然、陸上自衛隊や海上自衛隊の装備品も含むネットワーク戦闘能力を必要とする。高いステルス性および探知性能に優れるセンサーを備えることと、電波などの各種妨害のある環境下でも作戦を継続できる電子戦能力が求められる。さらに、十分なミサイルを搭載できる必要があるとして、機内への火器類搭載量をより多く確保する必要があるとしている。また、米軍との相互運用性(インターオペラビリティ)の確保も重要だとして、日米による共同対処を想定した機体であることが求められている。
研究成果いよいよ結実のとき
ゲームチェンジャーとなるか
※写真=来年度予算でF-2後継の開発をいよいよ開始する。写真はF-2(提供:三沢広報)