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スペースビット「ASAGUMO」、日本のダイモンと月面で協調
日本に拠点開設の可能性、来春には都内で実証実験も
英国初の月面探査ミッションに、民間企業として挑むのスペースビット創業者のパブロ・タナユスク最高経営責任者(CEO)が本紙の取材に応じて、日本の宇宙ベンチャーであるダイモン(埼玉県新座市)との間で、パートナーとなることに合意したことを明らかにした。このパートナー合意を通じて、スペースビットが開発中の月面探査機「ASAGUMO」とダイモンが開発を進めている月面探査ローバー「YAOKI」が、「月面で互いに協調することを目指す。構想段階ではあるが、互いのロボット同士でデータを送信しあうことができれば」(タナユスクCEO)としている。
ダイモンの中島紳一郎CEOによると、「月面の探査機にとって通信途絶が最も怖い事象の一つ。仮にどちらかの探査機の通信が途絶えたとしても、探査機自体が故障していなければ、もう一方が補完することによって通信を回復することができる」との見方を示した。そのため、ダイモンにとってもスペースビットとの合意によって、「ミッションの成功率を上昇することに寄与するだろう」とコメント。ダイモンにおいても新たな投資を呼び込むきっかけになるなど、好循環を生むことに繋がりそうだ。中島CEOは以前、月面で「ロボット共生社会を構築したい」と本紙取材に語っており、2021年にその第一歩を、スペースビットとの協力で実現することができる見通しとなった。
両社の合意では、「互いの探査機を撮影することができる」(中島CEO)としている。ダイモンでは当初、月面にある「YAOKI」の姿を撮影することができるのは2022年以降のことになるとみていたが、今回のスペースビットとパートナー合意によって、想定よりも1年早く月面上の「YAOKI」の姿を撮影することができることが決まったかたちだ。
そのダイモンとパートナーを結んだタナユスクCEOは「具体的な時期や方法は決定していない」と前置きしながらも、「日本に拠点を構えることは検討している」ことにも言及。「日本人エンジニアの能力の高さや特長は・・・
なぜ「ASAGUMO」という名称に?
日本企業の技術協力求む
まずは10m歩行とデータ送信
溶岩洞の探査も視野に
スペースビットのビジネスモデルは?
データや「ASAGUMO」の販売も
※写真=スペースビットを創業したパブロ・タナユスクCEO。日本企業に協力を呼びかける。2021年に「ASAGUMO」を月へと送り込む計画だ。手にするのは「ASAGUMO」のモデル。来年にはフライトモデルを作成する