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2020.01.15

WING

住友商事、3Dプリント金属粉末製造スタートアップに出資

航空機市場などにも進出を検討

 住友商事は1月14日、セラミックを利用した金属3Dプリンティング用粉末を製造・販売する米国スタートアップ企業Elementum 3Dに出資したことを発表した。グループの現地法人である米州住友商事を通じて出資した。
 昨今、積層造形技術は航空宇宙・防衛産業界でも大きな注目を集める生産技術だ。ただ、航空機産業で多用されてきたアルミ合金は、軽量・高熱伝導性・高耐食などの特性により幅広い用途に用いらるものの、従来の技術では十分な製品強度を実現できず、3Dプリンティングに使用することは難しいとも言われてきた。
 そうしたなか米国のスタートアップであるElementum 3Dは、金属粉末に特殊なセラミックを混合した製品を販売。プリンターで焼き固める際に生じる化学反応により、アルミ合金やニッケル合金なども3Dプリンティングで使用することができるという。
 Elementum 3Dの製品は、短時間の造形を可能とし、さらにセラミックとの融合により密度が高まることで製品強度が大きくなるため、鍛造品と同等の機械特性を実現。衛星部品などの宇宙産業、自動車エンジンなどの自動車産業に既に販売実績があり、今後は航空機市場や石油・ガス業界への進出も検討しているという。

 

※写真=Elementum 3Dが製造する3Dプリンター用金属粉末(提供:住友商事)