東京メトロ、トンネル検査にドローン活用

半蔵門線で2月6日から、ドローン操縦者は自社養成で

　東京メトロは2月4日、非GPS環境下のトンネル検査におけるドローン運用を、2月6日から開始することを発表した。運用は半蔵門線を皮切りとして行う計画だ。運用にはベイシスコンサルティング（および東京大学大学院情報学環ユビキタス情報社会基盤研究センターが協力。さらに本郷飛行機と共同で、自律飛行型ドローンの開発に着手することも決めた。
　東京メトロによれば、トンネル内において構造物の状態を確認する検査は、これまで目視で実施していたが、今後その検査の一部にドローンを活用するとのこと。高い場所の構造物を従来の目視より効果的に確認できるほか、ドローンによる検査データの蓄積等により質の高いトンネル検査が可能となるとしている。
　今回ドローンを活用する場所は、非GPS環境下かつ複雑な構造の地下鉄トンネル内であることから、自社でパイロットを育成し、共同製作したドローンを東京メトロ社員が自ら操縦するとしている。
　また、自律飛行型ドローンの開発については、画像認識技術やAI技術を活用し、GPS電波の届かない地下空間において、操縦者を必要としないドローンを飛行させることを目指す。これと並行して、鉄道施設の点検検査の更なる効率化や巡回警備などにも適用することを検討していきたいとしており、将来的にはドローンを飛ばすだけでなく、そこで取得したデータを処理し、業務に組み込むまでの研究開発にも取り組む方針だ。