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2020.03.25

ウイングトラベル

安倍首相、東京五輪1年延期でIOC会長と合意

新型コロナウイルス感染拡大で来夏までに開催

 安倍晋三首相は3月24日、首相公邸で会見し、国際オリンピック委員会 (IOC)のトーマス・バッハ会長と電話会談し、2021年夏までに東京オリンピック・パラリンピックすることで合意したことを明らかにした。電話会談には森喜朗同競技大会組織委員会会長、小池百合子東京都知事、橋本聖子同協議会担当大臣も同席した。
 安倍首相は「開催国日本として、東京五輪について、現下の状況を踏まえ、世界のアスリートの皆さんが、最高のコンディションでプレーでき、そして、観客の皆さんにとって、安全で安心な大会とするために、おおむね一年程度、延期することを軸として、検討していただけないか」とバッハ会長に提案し、バッハ会長からは「100パーセント同意する」という答えを得たという。

 

※写真=首相官邸前で東京五輪延期を語る安倍首相(首相官邸ウェブサイトから)

 

 2兆円効果が先送りに、観光業などに影響

 ニッセイ基礎研究所の試算によると、東京五輪は2014年度から2020年度までの7年間に国内総生産の2%弱、年平均0.2%強に当たる約10兆円、国内経済を押し上げる効果があると見込んでいた。
 東京都は東京オリンピックの直接的効果を1兆9790億円と試算している。2020年度単年では五輪開催が延期されると、この約2兆円効果が先送りされる。すでに関連施設の建設投資などで、効果はかなり顕在化しているものの、観光業やサービス業、グッズの製造販売などで影響が大きく出てくるとみている。