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ロールス・ロイス、人工呼吸器増産コンソーシアム参画
人工呼吸器増産のサプライチェーン整備に尽力
ロールス・ロイスは英国における人工呼吸器の増産に取り組むコンソーシアム「VentilatorChallengeUK」に参画した。ロールス・ロイスによると、様々なタイプの呼吸器の生産について検討を進めているという。
欧州では新型コロナウイルスの感染が爆発的に拡がっており、人工呼吸器不足が深刻。そうしたなか、各国の企業において人工呼吸器増産に向けた支援の輪が広がっている。
ロールス・ロイスが参画したコンソーシアムは英国政府の正式な要請を受け、合意したタイプの人工呼吸器の生産を加速中だ。呼吸器は既存技術を活用し、英国のサプライチェーンですぐに入手できる素材や部品を組み合わせて生産するという。
コンソーシアム内におけるロールス・ロイスの役割は、既存のサプライチェーンと並行する体制を確立し、英エンジニアリング企業のGKNが手掛ける新しい組み立て工場に部品を迅速に供給すること。既存の供給体制は既存メーカーの供給増加に対応するため、別のサプライチェーンが必要とされており、ロールス・ロイスのチームが自らの技術や専門性を全く別の製品や業界に応用しているという。主な課題は、最適なサプライヤーを特定し、契約を結び、供給体制を整えることにあるとしている。
ロールス・ロイスのコントロール・システムズ部門のクレイグ・アスキューバイス・プレジデントは、「ロールス・ロイスはCOVID-19との闘いで重要な役割を担っている。緊急に必要とされる人工呼吸器の増産に取り組むことに誇りを持っており、人命を救う呼吸器を供給すべく全力で取り組む」とした上で、「この難局に取り組んでくれる社員たちに感謝している」と、困難な状況下のなかでも人工呼吸器の増産に尽力する同社スタッフに謝意を示した。
社内プロジェクトチームも拡大の様相
ソルフルなどの各拠点の生産・組立能力も精査中
※写真=ロールス・ロイスが人工呼吸器の増産コンソーシアムに参画。新たなサプライチェーン構築を担う(提供:ロールス・ロイス)