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2020.04.06

WING

中東とアフリカ航空会社、230億ドル損失予想で危機に

IATA、各国政府の緊急支援を要請

 国際航空運送協会(IATA)は4月2日(ジュネーブ現地時間)、新型コロナウイルスの感染拡大による影響で、中東地域およびアフリカの航空会社が危機に陥っているとして、緊急的に政府による支援が必要だと訴えた。
 IATAが先ごろ発表した新型コロナウイルスの影響に関するシナリオに基づけば、中東とアフリカ地域における今年の損失額は230億米ドル(日本円:2兆5030億円)に達する見通しだ。このうち中東地域が190億ドル(2兆680億円)、アフリカで40億ドル(4350億円)に達する予測だ。IATAによれば、2019年と比較して、今年は中東で39%、アフリカ地域32%の産業収益の減少に相当するとしている。
 IATAはこうした航空業界の損失が、中東およびアフリカ経済全体に与える広範な被害を最小限に抑えるためには、政府が業界を支援するための取り組みを強化することが不可欠であることを強調。中東およびアフリカ地域の多くの政府はCOVID-19の影響からの救済を提供することを約束しているが、直背的な財政支援や税金軽減策など、更なる支援が必要であることを訴えた。
 IATAのアフリカ・中東地域担当バイスプレジデントのムハンマド・アル・バクリ氏は「航空業界は経済の原動力。アフリカと中東全体で最大860万人の雇用とGDPで1860億ドルを支えている」として、「政府は航空輸送業界の重要性を認識しなければならず、そのサポートは緊急に必要とされている」とした。
 「航空会社は世界各地で生き残りをかけている。・・・。