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2020.05.18

ウイングトラベル

★阪急交通社グループ、19年度決算は減収減益

 営業利益86.8%減、コロナで31億円利益下振れ

 阪急交通社グループの2019年度(19年4月-20年3月)決算は、営業収益が前年比5.0%減(17億6200万円減)の337億6600万円、営業利益は86.8%減(15億3200万円減)の2億3200万円と、減収減益だった。新型コロナウイルスの影響額は、営業収益で49億円のマイナス、営業利益を31億円下振れさせたとしており、コロナの影響がなければ増収増益で着地したものとみられる。
 今期はゴールデンウィークが大型連休だったこと等もあり、海外旅行でヨーロッパ方面の集客が好調に推移したほか、国内旅行の集客も堅調に推移していたものの、第4四半期に新型コロナウイルスの影響を受けたため、減収減益となった。阪急交通社グループの3月の旅行取扱額は前年同月比92.8%減の23億2200万円と大幅に減少するなど、コロナの影響が期末に直撃した。

 

 感染収束期にV字回復へ、魅力ある商品企画
 顧客層拡大へ個人旅行拡充、テレビ通販を強化

 次期通期見通しについては、現時点で新型コロナウイルスの影響を合理的に算定することは困難として「未定」としたが、阪急交通社グループでは海外、国内ツアーの催行中止等による減収が見込まれる。同社では、自然災害や海外での情勢不安、新型コロナウイルス感染症の世界規模での広がりなど、2020年度も取り巻く環境は厳しいと予測。とくに感染症については共生を前提に安全・安心対策を講じた上で、収束期に向けてV字回復を図れるような魅力ある商品の企画に努めるとともに、社内外に向けてオンライン化をより一層促進するとしている。