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2020.06.11

WING

UAC、Il-144-300型試験機の最終組立を開始

翼の取付け作業は20年第3四半期から

 統一航空機製造会社(UAC)は6月10日(ロシア現地時間)、ターボプロップコミューター機であるIl-144-300型試験機の最終組立を開始したと発表した。
 組み立て作業はロシア航空機会社の構成企業であるミグのルホヴィツキー航空工場で進めており、Il-144-300型機製造のために設計したという自動化スタンドの上で胴体部分のドッキングを開始しているところ。
 胴体部分のドッキングを終えた後は、2020年第3四半期から主翼および尾翼の取り付け作業に入る予定で、更にその後には各種システムやエンジンの設置を行う。また、作業の最終段階では飛行試験施設へと機体を移動することになるという。
 UACを傘下に持つ国営コングロマリットのロステックは、Il-144-300型機はデジタルアビオニクスや強力なロシア製のTV7-117ST-01ターボプロップエンジンを備える完全国産機であり、短い滑走路や土で覆われた滑走路、極北地域の氷上といった航空インフラが貧弱な飛行場でも使用することができると述べ、国産であることやその強靭さを強調している。

 

※写真=Il-144-300型機は、その製造のために設計したという自動化スタンドの上で胴体部分のドッキングを開始した(提供:UAC)