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2020.06.11

WING

仏政府、コロナ危機で喘ぐ航空機産業支援に150億ユーロ

中小企業支援や将来機設計・製造向けた開発投資も

 フランス政府は6月9日(現地時間)、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、危機に直面したフランスの航空機産業を支援すべく、支援計画をまとめたことを発表した。その支援計画によれば、150億ユーロ以上(約1兆8250億円)の財政支援を柱とするなど、フランスの基幹産業である航空機産業支援に向けた、大規模な支援メニューを用意した。航空機の新規受注に関する政府の輸出保証や人件費の補助、さらにはフランスが引き続き世界の航空機産業をリードしていくための将来投資なども含まれる。フランス政府によれば、フランス航空宇宙工業会(GIFAS)と調整して、支援メニューを決めたとのことで、同日、ル・メール経済・財務相が発表した。
 フランス政府は航空機産業に対する支援にあたり、3つの方向を打ち出した。その第1の方向性としては、困難な状況に直面する企業を支援し、従業員を守ることで緊急事態に対応すること。あらゆる企業に対する支援を確保し、デフォルトを回避するべく、国家保証融資などを継続的に利用可能とするほか、輸出保証によって航空機受注のキャンセルや延期による影響を回避することを可能とする。

 

未曽有の危機に直面する仏航空機産業
30万人の雇用と580億ユーロ守るべく大規模支援に

 

※画像=フランス政府は航空機産業の大規模支援を表明した