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2020.06.16

WING

スカパーJSAT、レーザー使って宇宙ごみ除去へ

2026年サービス開始計画、理化学研究所ら連携

 スカパーJSATと理化学研究所らは、レーザーを使って宇宙ごみ(スペースデブリ)を除去する衛星の開発・設計に着手する。宇宙航空研究開発機構(JAXA)、名古屋大学、そして九州大学も連携して開発に挑む。研究開発チームは、来る2026年にサービスを開始することを目指す方針だ。
 地球を周回する人工衛星は2017年時点でも4400機以上あって、昨今では新興国の打上げ需要が拡大しているほか、宇宙ベンチャーなどによるコンステレーション衛星の打上など、ますます増加する傾向にある。そうしたなか大きな問題となってきているのが、スペースデブリだ。
 1957年のスプートニクの打ち上げ以降、様々な人工衛星が打ち上げられ続けてきており、既に使われなくなった人工衛星、故障した人工衛星、打ち上げに用いられたロケットの部品や衝突した様々な人工物の破片などが加速度的に増え続けている。1ミリ以上のスペースデブリの数は1億個以上と推定されており、さらに宇宙空間を秒速約7.5キロメートルという超高速で飛び交っているため、運用中の人工衛星に衝突すれば、衛星に深刻なダメージを引き起こす可能性がある。
 そうしたなか直径10センチ以上のサイズのデブリは地上のレーダーによって常時監視されているが、近年では、例えば国際宇宙ステーション(ISS)も、高速で地球を周回するスペースデブリを回避するための運動を幾度と無く強いられるなど、人類の宇宙利用拡大にとって大きな脅威となっている。今後民間による宇宙開発が加速するなか、スペースデブリの除去は決して避けて通ることができない課題の一つだ。
 アストロスケールや川崎重工業のように、・・・・。