WING
国交省、インフラ海外展開行動計画2020を決定
過去の取組分析で課題抽出、コロナなど状況変化も反映
国土交通省は7月7日、「国土交通省インフラシステム海外展開行動計画2020」(行動計画2020)を決定した。これは空港や鉄道、港湾、都市開発、水、道路、建設産業などといった国土交通省が所管する各種インフラシステムを、海外展開するという政府の成長戦略を推進するためのもの。同計画のなかで、今後の取り組むべき主な施策のほか、今後3〜4年間注視すべき80件の主要プロジェクトを取りまとめた。
国土交通省が決定した「行動計画2020」は、2016年の行動計画策定以後の個別プロジェクト134件の取り組みを分析し、国土交通分野におけるこれまでのインフラシステム海外展開に係る取り組みの課題を抽出して、その教訓を反映するかたちで今後の主な施策を策定した。
また、世界の急激な変化や新型コロナの影響を踏まえた対応するべく、今後の価値観の変容を見越した内容を充実させたという。
その上で昨年に策定した鉄道、港湾、空港、都市開発・不動産開発、水、防災、道路、建設産業の分野別の戦略をアップデートするとともに、新たに海事について戦略を策定。分野別に、市場の動向や日本の強み・弱みを整理し、今後の海外展開と具体的な取組などを盛り込んだ。
単純な価格競争での受注は困難に
海外人材不足や相手国ニーズへの対応力不足も
■航空分野、5年間で約4800億ドルの市場
質の高い運営ノウハウや技術力で勝負
ODA活用で整備・運営一体事業獲得を
技術力や官民連携推進で案件発掘
※画像=国交省はインフラ海外展開の行動計画2020を決定した。これまでの課題を抽出したほか昨今の急激に変化する状況を反映。画像は日本企業が改修・拡張工事を行ったパラオ空港(提供:双日)