ANAHD、ピーチとバニラ統合「様々な検討」

LCCを中核モデルに成長させる方向性探る

　ANAホールディングスは3月19日、連結子会社のLCC、Peach Aviation（ピーチ）とバニラ・エアの統合を一部メディアが報道したことについて、「様々な検討を行っていることは事実だが、現時点では決定した事実はない」として、ANAが発表したものではないことを強調した。今年2月に発表した2018年度からのANAグループ5カ年中期経営戦略で、両社の連携を強化して、LCC事業をANAグループの中核事業の一つに成長させるために、LCCを一本化するか、すみ分けるか、近々に結論を出す模様だ。
　ANAはエアアジア・ジャパン、バニラ・エアとLCCの経営を続けてきたが、現段階では順調に来ているとは言い難い。一方で、ピーチは2014年度以来黒字化を続け、既に累積赤字を一掃し、LCCとして日本でも最も成功したビジネスモデルとなった。
　「LCC事業をANAグループの中核事業の一つに成長させる」には、ピーチ主導によるLCC一本化と経営の継続が、最も可能性の高い方向性とみられる。