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2020.08.05

WING

米空軍KC-135が無人島に漂着した3名を発見

砂浜の「SOS」を確認、巡視船で無事に救助完了

 米インド太平洋軍は8月4日(グアム現地時間)、ミクロネシア連邦の無人島であるピケロット島に漂着した遭難者3名をグアム・アンダーセン空軍基地に所属するKC-135空中給油機が発見し、米国沿岸警備隊、オーストラリア海軍、ミクロネシア連邦が協力して救助したと発表した。
 遭難者らは7月29日、ミクロネシア連邦・プルワット環礁から約21海里の距離にあるプンナット島に向かおうと23フィートの小型ボートで出発。目的地に到着しなかったため、漂流したと判断されて、グアムの救助調整センターから捜索救難要請が出ていた。
 遭難者らを発見したのは要請を受けて飛行した米空軍第506遠征空中給油飛行隊のKC-135で、グアムを飛び立って約3時間、約1500フィートの高度で飛行した後に、乗員がピケロット島の砂浜に書かれた「SOS」の信号を確認した。
 ミクロネシア連邦の巡視船「FSS インディペンデンス」が救助のために向かう間、米沿岸警備隊のHC-130が巡視船が救助に向かっていることを知らせる無線機とメッセージブロックを投下。さらに、付近にいた豪州海軍の強襲揚陸艦「キャンベラ」の艦載機2機が要請を受けて発進し、遭難者らに物資を届けたという。最終的には8月3日午前12時に「FSS インディペンデンス」がピケロット島に到着。遭難者等を救助した。
 遭難者等を発見したKC-135パイロットのジェーソン・パルメイラ-イェン中佐は発見時の状況について、「捜索飛行パターンの終わりにさしかかっていた。雨を避けようとした際に、下を見ると島があり、確認するとSOSの信号とボートが砂浜にあった」と答え、付近にいた豪州海軍に連絡をとったと話している。グアム・米沿岸警備隊司令のクリストファー・チェイス大佐は、「今回の捜索救難活動が成功した要員はパートナーシップだ。複数の対応機関が連携したことで、3人を家族のもとに帰すことが出来た」と語っている。

 

※写真=太平洋上の孤島であるピケロット島。砂浜に書かれたSOSを米空軍KC-135が確認したことで3人の遭難者は無事帰宅することが出来た(提供:米インド太平洋軍)

※写真=食料等の物資を届ける豪州海軍の兵士。ミクロネシア連邦の島民を守るために、新型コロナウイルス対策を取って実施している(提供:オーストラリア国防省)