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2020.08.06

WING

露国防相、年末までに新型装備比率70%達成を要求

20年上半期で陸海軍の新型兵器率は68.5%に

 ロシア国防省は8月5日(ロシア現地時間)、セルゲイ・ショイグ国防大臣が同日の軍需品統一受入日を総括し、2020年末までにロシア軍の新型装備比率を70%にすることを要求したと発表した。
 ショイグ国防大臣は「装備品の稼働率を高く維持しつつ、今日中に国防命令を100%達成して、目標の70%に到達しなければならない」と述べ、「我々が今年を予定通り始めた様に、今年を予定通り完了することを私は願っている。新型コロナウイルスが、我々が全ての目標-我々が必要とする設備、装備品、武器、弾薬を入手すること-を達成し、威厳を持って今年を終えることを阻むことはない」と語った。
 ロシアでは軍改革の一環として、2020年までに新型装備の比率を70%に高めることを目標にしており、T-90Mなど新型装備の導入発表が相次いでいるところ。

 

ハバロフスクの対空ミサイル連隊がS-400に転換

 

 アレクセイ・クリボルチコ国防副大臣は報告の中で、「2020年上半期で、陸軍および海軍の新型兵器率は68.5%に達している」と語っている。
 海軍艦艇については、「プロジェクト971型(※アクラ型)原子力潜水艦『ヴェプル』が修理を終え、ロシア海軍に復帰した」と述べたほか、今年は22350型フリゲート「アドミラル・フロータ・カスタノフ」、955A型(ボレイA型)戦略原潜「クニャージ・ウラジーミル」、23470型タグボートと19910型小型測量船を受領したと語った。
 航空宇宙軍では、「ハバロフスク地方の第1529親衛対空ミサイル連隊がS-400対空システム『トリウームフ』に装備転換した」と述べた。さらに、航空宇宙軍は2020年上半期に新造航空機15機と修理航空機1機(MiG-35S、Yak-130、Su-35S、Su-34、Il-76)、新造ヘリ36機と修理ヘリ19機(Mi-28UB、Mi-8AMTSh、Mi-8MTV-5-1、Mi-8、Ka-27、Mi-24)を受領。レーダーステーションは、新規2基、修理1基を部隊が受領したとのこと。

 

※写真=セルゲイ・ショイグ国防大臣は軍需品統一受入日を総括し、2020年末までにロシア軍の新型兵器比率を70%にすることを要求した(提供:ロシア国防省)

※写真=近代化を進めるロシア軍では新型装備の受領を多く発表している。写真は今年4月に親衛タマン自動車化狙撃師団に配備したT-90M戦車(提供:ロシア国防省)

※写真=ハバロフスク地方の第1529親衛対空ミサイル連隊はS-400対空システムに装備転換した(提供:ロシア国防省)

※写真=新型小銃AK-12も各地の部隊に配備が進んでいる(提供:ロシア国防省)