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エネロネクスト、ACSLと「4D GRAVITY」ライセンス契約
ACSL、「4D GRAVITY」搭載機開発・製造販売権獲得
エアロネクストと自律制御システム研究所(ACSL)は、エアロネクストが開発したドローンの重心制御技術「4D GRAVITY」を搭載した産業用ドローンの共同開発契約と、開発機体の製造・販売に関する「4D GRAVITY」特許群のライセンス契約を締結した。両社は、ACSLが開発中の用途特化型機体の中でも、物流領域に特化したドローンに対して、エアロネクストの「4D GRAVITY」を活用する。
「4D GRAVITY」は、ドローン機体の中から飛行部と搭載部を物理的に分離し、ジンバルで結合することでそれぞれを独立変位させる「分離独立構造」が特徴。従来機体は、傾けると重心が移動して一部のモーターに負荷がかかるが、「4D GRAVITY」を搭載機体は、飛行部と搭載部が分離構造となっているため、機体が傾いても重心が移らない。そのためモーターが安定し、機体の安定性向上のみならず、エネルギー効率を改善することができる。その結果、ドローンの耐風性、信頼性、飛行時間、飛行速度を向上することができる。
ACSLは、エアロネクストの「4DGRAVITY」を活用することで、飛行安全性や耐風性能などの基本性能を改善できることに着目。エアロネクストによれば、今回のライセンス契約の締結により、自律制御システム研究所が「4DGRAVITY」の初のライセンス契約となったという。これによりACSLは「4D GRAVITY」搭載ドローンを開発し、製造販売する権利を獲得した。
まずはACSLが開発中の用途特化型機体の中でも、物流領域に特化したドローンへの「4D GRAVITY」搭載を進めていく。さらに、その他の点検、防災などの用途の産業用ドローンについても順次「4DGRAVITY」搭載の検討を進めていくとしている。
なお、両社は2019年10月にエアロネクストの「4D GRAVITY」を搭載した産業用ドローンの新機体の開発に着手したことを発表。これまで共同での研究開発を進めてきていた。
※写真=エアロネクストと自律制御システム研究所が「4D GRAVITY」のライセンス契約(提供:エアロネクスト)