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2020.09.10

WING

普天間の消火剤流出調査、水や土壌から調査

排水路水から基準超えるPFOS・PFOA検出

 日本政府(防衛省・外務省・環境省)はこのほど、普天間飛行場の泡消火剤流出で実施した水および土壌の分析結果を発表した。国・県・在日米軍の3者がそれぞれ、排水路水や周辺土壌からPFOSおよびPFOAの含有量を調査した。とくに排水路水の調査では、3ヵ所から測定したPFOSとPFOAを合わせた含有量が92~140ng/Lだった。環境省が定める公共用水域に適用された暫定指針値は50ng/Lで、それを大きく上回った。一方で、政府が別途行った飛行場外の調査では、流出経路上の河川などで指針値を下回った。そこで政府は、引き続き飛行場外の河川などの水をモニタリングするとして、数値上昇などの確認を継続して行うとしている。
 土壌の調査については、格納庫周辺土壌として3者が5地点および除去土を分析した。すると、PFOS・PFOA合計として、国の含有量では0.9~5.0ng/gとした。県の分析では0.7~4.4ng/gだった。米軍では1.8~4.7ng/gを含有しているとした。
 排水路周辺の土壌は、8地点で分析を行った。すると国の分析では3.4~30ng/gを確認。県では3.6~29ng/gとなった。米軍では4.9~38.2ng/gだった。

 

※図=調査のためにサンプリングを採取した位置(提供:防衛省)