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日機装、機内感染症対策で深紫外線LED
空気清浄やラバトリーの水殺菌など提案
新型コロナウイルス感染拡大の影響で航空業界が未曾有の危機に晒されているなか、航空機部品を製造する日機装が、同社の深紫外線LED技術を活用した感染症対策を航空業界に提案していることが分かった。例えば、「航空機内の空調ダクトなどに設置して客室の空気清浄、あるいはトイレなどの水回りで利用することを提案している」(長門祥一航空部門長兼航空宇宙事業本部長〔取締役執行役員〕ことを明かした。
同社の瀧川智子航空宇宙事業本部営業部新規事業開発グループグループリーダーによれば、「コロナ禍以前から航空機への展開を模索していた」としており、コロナをきっかけに航空業界への提案活動を加速したことを明かした。
「お客様からはターンアラウンドタイムを短くするためにも、表面や手指消毒に利用することができないかというお声が寄せられている。ただ、人体へのダメージ、内装品への影響などについて調査をしている」とのことで、航空会社、機体メーカー、内装品メーカーなどへの提案活動と並行して、社内での調査も進めていく方針だ。
新型コロナ禍にあって航空宇宙事業本部としても、航空機産業における新たな事業を模索する挑戦を展開しており、日機装が得意とする深紫外線LED事業とのシナジーを考えた。長門本部長もこの深紫外線LEDについて、「航空機への提案活動を加速していきたい」とコメントした。・・・
※画像=日機装は得意とする深紫外線LEDを航空機内装品などに適用することを提案中だ。画像は航空機ではないが、空調設備への適用をイメージしたもの(提供:日機装)
※写真=日機装航空宇宙事業本部の長門祥一本部長(中央)、岩岡潤副本部長(右)、瀧川智子営業部新規事業開発グループグループリーダー(左)。写真右隅みにあるのは空間除菌消臭装置として医療機関や一般にも人気の高い「Aeropure」。