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ボーイング、水素燃料旅客機の実用化は現段階で「不透明」
「将来性あるアイデア」も推進系・燃料システム・当局調整など壁
ボーイングの民間航空機部門プロダクト開発担当バイス・プレジデントのマイク・シネット氏が9月23日、メディアブリーフィングのなかで最大のライバルである欧州エアバスが打ち出した水素燃料旅客機コンセプトについて、「非常に将来性のあるアイデアだ」と評価する一方、その実現可能性については、現段階で「不透明だ」との認識を示した。
遡ること9月21日(仏現地時間)、エアバスは3種類の水素燃料旅客機のコンセプトプログラム「ZEROe」(ゼロイー)を発表。同社は2035年までに実用化することを目指し、水素燃料旅客機技術開発に着手する方針を固めたことを明かした。エアバスは2025年までには「ZEROe」プログラムを開始する必要があるとしており、その前段階として今後数ヵ月以内にも水素燃料電池と水素燃焼技術に関する複数の水素デモンストレータープログラムを正式に発足するとしており、研究開発を加速していく構えだ。・・・
※画像=エアバスが水素燃料旅客機を2035年までに実用化するコンセプト「ZEROe」を打ち出す一方、ボーイング技術開発担当者は現段階で「実用化は不透明」との見方を示した。画像はエアバスが発表した3機種の水素燃料旅客機コンセプト「ZEROe」(提供:エアバス)