自衛隊員の倫理保持報告、贈与など報告1038件

倫理法に反する懲戒処分などゼロに

　防衛省・自衛隊がこのほど発表した隊員の倫理保持の状況および施策に関する報告によると、2019（令和元）年度に自衛隊員が受けたとする贈与等報告書の提出件数は1038件、株取引等報告書の提出は5件だった。倫理法違反行為に対する懲戒処分などはなかった。
　自衛隊倫理法では、隊員による国民の疑惑や不信を招く行為を防止するため、隊員への贈与や、株取引、所得などを報告するよう義務付ける。部員級以上の隊員は、事業者などから贈与などを受けたときに、防衛大臣へ四半期ごとに贈与等報告書を提出する必要がある。さらに贈与などを受けた利益や報酬の価格が1件につき2万円を超えるものは閲覧を請求できる。
　19年度分の贈与等報告書1038件のうち、本省審議官級以上の隊員からは85件の提出があり、閲覧を請求できるものは380件だった。また内容の内訳としては、報酬関係が全体の48.1％を占める499件になり、。・・・